財産分与の金額に相場はあるのでしょうか?

明確な相場はありません。財産分与の額は夫婦がどのような共有財産を保有しているかによって変わります。

財産分与の対象となる「共有財産」とはなんですか?

  1. 婚姻期間中に夫婦の協力によって形成された財産です。

財産分与の対象にならない「特有財産」とはなんですか?

  1. 共有財産以外の夫婦がそれぞれ所有する財産のことです。例えば、婚姻前から有している財産や、婚姻期間中に得られた財産であっても夫婦の協力と関係なく形成された財産などです。

夫婦でラーメン屋を営んでいます。法人ではありません。ラーメン屋の資産は財産分与の対象になりますか?

  1. 婚姻期間中に夫婦の協力によって形成された財産であれば財産分与の対象になります。

夫婦でラーメン屋を営んでいます。法人です。ラーメン屋の資産は財産分与の対象になりますか?

  1. 小規模な法人であれば、名目的には法人の財産であっても、実質的にみれば婚姻期間中に夫婦の協力によって形成された財産と認められる場合もあるかと思います。そのような場合は財産分与の対象になることがあります。詳しくはご相談ください。

夫は退職すれば退職金を貰えるはずです。退職金も財産分与に含めることはできますか?

  1. 退職金については注意が必要です。裁判例では、まだ受け取っていない将来の退職金について、将来退職金を受け取れる蓋然性が高い場合には、退職金が財産分与の対象となるとすることはほぼ一致しています。しかし、財産分与の対象となる退職金の評価の方法や支払時期等については、さまざまな裁判例があり、決まった計算方法はありません。詳しくはご相談ください。

財産分与のためには夫婦の財産をお金に変えてそれを分配しなければならないのでしょうか?

  1. その必要はありません。離婚に伴う財産分与は、当事者の協議によりその内容を自由に決めることができます(民法第768条1項2項)。ですので、離婚の際に財産を全てお金に変える必要はありません。

財産分与として夫名義の車を私がもらうことはできますか?

  1. 離婚に伴う財産分与は、当事者の協議によりその内容を自由に決めることができます(民法第768条1項2項)。ですので、夫の同意があればもらうことが可能です。なお、夫が同意していなければ裁判手続きの中で解決することになります。

夫は資産よりも負債の方が多いのです、私も債務を負担しなければならないのでしょうか?

  1. 財産分与の対象には負債も含まれますので、債務を負担しなければならない可能性があります。離婚に伴う財産分与は、当事者の協議によりその内容を自由に決めることができますし(民法第768条1項2項)、内容に納得できなければ、まずは、負債の引き継ぎについては同意しないようにしてください。

財産分与にはいろいろな種類があると聞きました。どのような種類がありますか?

  1. 「清算的財産分与」、「慰謝料的財産分与」、「扶養的財産分与」の3種類があると言われます。

清算的財産分与とはなんですか?

  1. 夫婦の共有財産を、それぞれの貢献度に応じて分与する意味合いの財産分与です。

慰謝料的財産分与とはなんですか?

  1. 慰謝料の額を財産分与に含める場合があります。その際の財産分与を慰謝料的財産分与といいます。例えば、慰謝料といった文言はかどが立ちますので、契約書上に慰謝料の文言が出ないように考慮することがあるのです。

扶養的財産分与とはなんですか?

  1. 離婚後の当面の生活費を加味して財産分与の額を決定することがあります。その際の財産分与を扶養的財産分与といいます。引越しや就職活動のための一定の期間の生活費を負担する場合などです。

夫名義の口座も財産分与の対象になりますか?

  1. 財産分与の対象となる財産は夫婦の共有財産ですので、共有財産であれば銀行口座や不動産の名義にかかわらず財産分与の対象になります。

財産分与の方法が決まりませんが、先に離婚することはできますか?

  1. できます。協議離婚の「離婚」自体は、夫婦の合意と離婚届の提出(戸籍法76条)があれば成立します。

まずは離婚してしまいました。離婚した後に財産分与の話を知りました。今からでも財産分与をすることができますか?

  1. できます(民法768条1項)。ただし、家庭裁判所に対して処分を求めることは離婚のときから2年間しかできませんので、注意が必要です。

「夫婦財産契約登記」とはなんでしょうか?

  1. アメリカの富裕層では結婚前に財産分与に関する契約を結ぶことがありますが、実は日本でも同様の制度があります。日本には、夫婦の財産に関する制度として「夫婦財産契約制」と「法定財産制」があります。婚姻の届出前に財産契約を結んでいない夫婦の場合は自動的に「法定財産制」が適用されることになります(民法755条)。夫婦財産契約制度はほとんど利用されていませんが、稀に利用されていることがあります。夫婦財産契約の内容は当事者の自由に定めることができますが第三者に対抗するためには登記が必要です。なお、結婚後の変更は認められません。

財産分与により不動産を夫から私のものにすることにしました。住宅ローンなどの負債はありません。どのような手続きが必要でしょうか。

  1. 離婚届の提出後に所有権移転登記をする必要があります。

財産分与により不動産を夫から私のものにすることにしました。住宅ローンが残っています。どのような手続きが必要でしょうか。

  1. 離婚届の提出後に所有権移転登記をする必要がありますが、住宅ローン債権者の抵当権が残っていることが通常です。今後の住宅ローンの返済方法も取り決めが必要になりますし、取り決めがある場合は取り決めの内容によっていろいろ注意が必要です。